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首や肩のこり・頭痛・耳なり・
突発性難聴・眼精疲労など目の症状

 首や肩がこって、目も疲れて見えにくくて、頭痛もあるし、眠りも浅い。耳鳴りも常にするし、めまいも時々感じます」

 このように肩から上の症状はいくつか合わさって出てくることが多いものです。それらの症状に加えて「足が冷えて、お腹の調子も悪いし、動悸と息切れもするんです」という風に全身的に体調を崩している人も少なくありません。そのような状態のときに、肩だけ強く刺激して肩こりを取るようなことをしても、一時的には緩んだように感じてもまたすぐこってきたり、強く刺激したところがさらに痛くなってしまったり、気持ちが悪くなってしまったりということが現れてしまうことがあります。

 全身にあらわれている個々の症状を改善するためには全身の気の流れを調えて体質改善をするという根本的な施術が必要となります。鍼灸の目的は「気の調和」です。気の流れの過不足を改善すれば個々の症状も自然に消えてゆきます。

 【肩こり】一つをとっても症状は様々です。

 こちらでは二つの症状

※胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん) と 
※頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)
について 

①症状の説明 ②治療方針 ③症例  について説明しています。 

 

 

肩凝り(首と肩と手の痛みとしびれ感)

長時間のパソコン作業によって症状が出ることがとても多いです。
1時間くらいごと、首を回すストレッチなど取り入れてみてください。

首も肩も腕も手指もつながっていますので、全身の気の流れ・バランスを調えることが重要です。

どんな症状なのか。
病院での診断名は。

胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)(斜角筋症候群・肋鎖症候群・小胸筋症候群・過外転症候群の総称)

 首と肩の凝りに加えて、腕や手の痛みやしびれが出ます。握力が弱くなったり、動作がしづらいなどが生じることがあります。首の骨(頸椎)から出ている神経や、心臓から出ている血管は、肩の筋肉と筋肉の間を通って腕や手へ伸びています。肩凝りにより肩の筋肉が強く緊張していると、腕や手へ伸びる神経や血管が筋肉によって締め付けられて、腕や手の痛み・しびれが出ることがあります。 

頚椎症性神経根症
(けいついしょうせいしんけいこんしょう)

 首・肩・腕・手指の痛みとしびれ感が出るのが特徴です。軽度の症状から強い痛みやしびれ感が出るものまでその強弱は様々です。
 多くの場合は首をそらすと症状が強まるので、うがいなどの上を向く動作が不自由になります。首の骨は7個の頸椎からできていて、頸椎と頸椎との間から神経が出てきて、肩・腕・指に伸びています。加齢変化により神経が出てくる部分(神経根)に椎間板の膨隆や骨のとげが形成されて、それが神経を圧迫したり刺激したりして痛みやしびれ感が現れます。

この症状に対する施術方針

 まず全身の気の流れの過不足を調えて、全身すみずみまで気をめぐらせて【治る力】を高めます。そのためには、手や足・腰・首・お腹など、全身のツボに鍼を施します。これにより全身的に緊張がほぐれて気持ちもリラックスします。

 首と肩の症状のある部分は、鍼を静かに軽く皮膚に接触させて気の流れを促します。

 胸郭出口症候群では、凝りや緊張がある筋肉の部分の気が滞っていて、同時に血液の流れも滞っています。鍼治療により気の流れを促すとその部分の血液の滞りが解消して、筋肉は自然にほぐれてゆき、筋肉によって締め付けられていた神経や血管が解放されます。

 頚椎症性神経根症の場合は、神経を圧迫している椎間板の膨隆や骨のとげを手術で取り除かなければ改善しないと思われがちですが、鍼治療だけでも改善するケースは多くあります。それは、椎間板の膨隆や骨のとげが直接に神経を圧迫しているのではなくて、それらによって神経根の部分が狭くなることによりその周辺の組織が硬くなったり、また神経周囲の血液のめぐりが悪くなることで症状が出てくるものと推測されます。
 頸椎から神経が出てくる部分(神経根)の周囲の皮膚面に鍼を静かに軽く接触させて気の流れを促すと、神経根周囲の血液のめぐりがよくなりその部分の緊張もほぐれていきます。

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